尊厳死問題

(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050319-00000046-kyodo-int)
先々週辺りからアメリカで、大きく取り上げられている問題。
約15年間にわたり植物状態が続いているアメリカ人の女性を巡り、
尊厳死させるよう求める夫と、反対する両親、それに大統領や知事、
宗教等を巻き込み、騒動となっているようです。


尊厳死」という言葉は私は嫌いです。
植物状態が続いており、彼女自身が明確な意思を残しているわけでもない以上、
『尊厳』も何もないと私は思っています。
それを決めるのは、その人本人ではなく、家族を初めとする周りの人間です。

彼女をこれ以上、「生かし続けていく」事が苦痛でしかない。という夫と
それでも、例え二度と目覚める事がないとしても、その命がある限り、
その命が『生きて』いるのではなく、『生かされて』いるのだとしても、
「生きていて欲しい」と思う両親。その考えは、どちらも間違いとは思いません。


ですが、それを判断する資格を持つのはあくまで、当事者のみだと思います。
『尊厳』を他者が自分達の価値基準で決めようとするからこのような論争になったり、
政治的な舞台でまで取り沙汰されるようになってしまうわけで………
少なくても、デモを起こしたり、病院に忍び込んだりと言う行動は、
彼女の、そして周りの家族達の『尊厳』を護る行動とは思いません。