言えた立場ではないのですが…

先日、森博嗣氏のブログで『中古品の著作権』が取り上げられました。*1
で、それを受けてはてなダイアリー上でもいろいろとコメントや意見が上がっているようです。
私は普段新古書店(所謂「ブックオフ」等)で本を立ち読みすることはありますが、
本を購入することはここ数年記憶してる限りですがほとんどなかったと思います。


理由は一応バイト先が中古販売によって所謂被害を受ける側の人間なので、
まあ買える範囲のものは作者なりメーカーなりに恩恵が行くように新品で買おうかな…と
いう程度のものなので、逆に言えば買う気のないものや、新品で購入出来ないもの。
また新品と中古の流通品の価格があまりに異なるもの等は躊躇せず中古で購入しています。
言ってみれば自分の尺度で適当に『買う・買わない』を決めているだけなので
確固たるものがあるわけではないし、法律上のこともよく分りません。


ただまあ著作権所持側の方がよく言う理屈である

新古書店の流通によって著作権料等の収入が減ったから何とかして欲しい。

というのはやはりちょっと「?」な感じもするわけです。
なら何故「?」と疑問符が付いてしまうのかと考えてみると、
『その資産価値はいつまで、どのくらい続くのか』という点に収束する気がします。


例えば家電や車などの場合、特定の期間が来れば新型が出ます。
そのため1〜2年もすればそのものの価値は大きく下がります。
ゲームや(洋画の)DVD等は最近では早ければ数ヶ月、長くても数年で廉価版が出ることが増えました。


つまり世間では大半のもので『価値は時間の経過と共に概ね下がる』と言うのが
ある程度の認知度を得ているにもかかわらず(勿論例外はありますが)、
そのなかで変わらないのが(主に邦画等の日本のメーカーが著作権を持つDVDや)本なんですよね。
本は新書や文庫になるじゃないかと言う人はいると思いますが、
必ずしも値段が下がるとは限りませんし、
漫画等の場合、愛蔵版や文庫本の名称で逆に値段が上がってたりします。
(勿論「書き下ろし」等によって付加価値と言うものが付いてるからだというのもあるでしょうが、
じゃあ連載時とコミックス収録時、形態を変えての再出版時の著作権料や出版社が得る代金は
どうなってるんだろうとかそういう意見は出ると思うのです。)
それでもまだ再販等されるならまだともかく、
数年・数十年経っても版(ものによっては埃や汚れを)を重ねて定価で売られている現状が
ある限りはどうにもならないし、どうにかしたところで解決には至らないような気がします。